教えて!仕事の実際 まちづくり

03:想像力にかたちを与える深くて間口の広い仕事

まちづくり事業部 T.I.

先輩社員

 「まちづくり」という言葉はどんな印象を相手に与えるんだろうと、ときどき考えます。しかし、この言葉の含むさまざまなニュアンス、間口の広さがこの仕事の面白い部分かもしれません。
 その延長に現実の暮らしが当然あり、ひとの流れが存在します。その意味では「まち」は常にひらかれた未完の素地も残しています。だからこそ、こう考えることもできるでしょう。それぞれが異なる個人の想像力は「まちづくり」の大切な参照点だと。
 私の考える「まちづくりの仕事」とは、それに関わる人々の「まち」に対する想像力を集約し、具体的な形を与えていくことです。形を与える方法はさまざまです。それは例えば、企画・調査・設計などと呼ばれる専門分野に分かれており、私もまたその中で、住民や公共の機関と話し合いをしたり、資料を作成したりするいくつかの役割を担っています。
 その過程は時に緊張感を伴い厳密さが求められもしますが、「まちづくりの仕事」に奥深さが生まれるのは、その名前が示すプラットホームのなかで、個々の専門に分岐していた要素が合流し、新しい「まち」の姿が見えてくるときです。そして、このことへのかかわりを繰り返し自分の想像力へ還元することは、これからの社会に関心をもつ人にとって、ひときわ深く豊かな経験となるのではないでしょうか。


▽東日本大震災で甚大な被害を受けた気仙沼市や陸前高田市など三陸沿岸で多くの震災復興事業に取り組んだ
三陸沿岸
▽防災・環境面で課題の多い地区で道路や公園を整備し、良好な住宅街を創出(足立区)
足立区
▽農地保全と都市農家の経済基盤両立を目指す小規模な区画整理(東村山市)
東村山市